デパートに買い物に来ていたサニーとルージュだが、店内は異様な雰囲気に包まれていた。
「このデパートは我々ダークエネルギーが支配した!人質は皆殺しだ!!」
店内に流れる異様なアナウンス。実はテロリスト集団が各階を占拠し、客や店員を人質に取って立てこもっているのだ。デパートの周囲には機動隊が待機しているが、犯人を刺激すると非常に危険なため、細心の注意を払っていた。

サニーとルージュがいる2階では犯人グループが各フロアを巡回していた。
犯人グループの一人はサニーに気がつくとこう言った。
「そこのマント女とバンダナ頭の女、お前らにいい知らせがある。」
テロリストはそう言うと銃を突きつけた。

「なんのつもりなの?」
二人がそう言うとテロリストは更に続けた。
「このデパートの各階に爆弾を仕掛けた。一つ爆発すればその階は全て吹っ飛び、全部爆発すればデパートは全て吹っ飛ぶぜ。せいぜいくたばるがいい!」
テロリストの非常な企みにサニーは怒りを顕にした。

「許さない・・・そんなひどいことをして楽しむなんて!!」
サニーはテロリストに詰め寄った。しかしテロリストはそんなサニーにあることを提案した。
「どうしても野望を阻止したいならボスのところに行け。ボスなら最上階にいるぜ。あとボスのとこに行くのは勝手だが、どうしても会いてえなら真ん中のエレベーターで行け。」
二人は指示通り真ん中のエレベーターで最上階へ向かった。

エレベーターの中から外を見渡すと機動隊員が包囲してるのが見えた。
「なんか凄いことになってるよねえ。」
なんやかんやで最上階である6階に着いた。

しかしなぜか扉は開かなかった。
「こんな時に閉じ込められたの?」
二人が焦った時だった。

「残念だったな。このエレベーターはダークエネルギーが乗っ取ったから扉は開かないぜ。」
突如スピーカーから放送が流れた。

「何すんのよ!ドア開けてよ!」
サニーは抗議する。しかしテロリストは拒否どころかさらに恐ろしいことを告げたのだった。

「言っとくけど無理やり開けても無駄だ。もしも強引に開けたら爆発して吹っ飛ぶから、ククク・・・デパートが死体のバーゲンセールになるのを密室で待つんだな。」
テロリストがそう言うと放送が切れた。

「くっ、どうすればいいの?」
サニーは苦悩した。

「私にいい考えがあるわ。」
ルージュはあることを思いついた。
「二人でジャンプして一つ下の5階まで下ろしたあとそこから天井を開けて箱の上に出れば6階の扉を開けられるんじゃないかしら。そうすれば扉を開けるのは乗り場側だけになるから爆発の可能性も減ると思うの。」
「リスクはあるけどやってみるしかないわね。」
二人はエレベーターの中で外を見ながらひたすら飛び跳ねた。しかしいくら飛び跳ねても全くと言っていいほど動かなかった。

他に方法が浮かばず苦悩する二人、しかし扉の向こうで衝撃は起きた。

ドドドドドドドッ

突然の銃声に二人は驚いた。それと同時にエレベーター内にアナウンスが流れた。
「皆さんお待ちかねの恐怖の殺戮ショーが開幕しました。これから死体で溢れかえるのをとくとご覧あれ。」
あまりに残忍な放送にもちろんサニーは黙っていなかった。

「出たら覚えてなさい!」
サニーは扉を開けようとした。しかしその直後に危険が迫った。

ドドドドドドッ

「きゃあっ!」
突然テロリストの一人がエレベーターに向けてマシンガンを撃ち込んできたのだ。二人はすぐさま端っこに寄り、身を潜めた。
銃声が止むと扉は完全に破壊されていた。そこにテロリストが現れるが、サニーとルージュに倒された。

しかし二人には疑問が残った。
「そういえば爆発しなかったね。」
その言葉に倒れたテロリストが反応した。
「それならボスがでっち上げた作り話だ。」
作り話でエレベーターに監禁されていたことを聞いた二人は怒りの矛先をボスに向けながら走った。

そして

遂にボスの部屋にたどり着いた二人はボスと対面したのだった。
ボスは二人を前にこう言った。
「よく来たなお前ら。だが自称漆黒の魔術師であるこの俺を倒すことはできない。なぜなら俺は破壊の神だからだ。破壊の神である以上破壊光線はもちろんのこと闇のエネルギーを使った攻撃や地球ひとつ吹き飛ばせるほどの攻撃力も持ってるぜ。それでもやるか?」
「たとえ破壊の神だろうと漆黒の魔術師だろうとテロリストは必ず倒す!!」
サニーは徹底抗戦する構えを見せた。

「ならば行くぞ!!」
漆黒の魔術師はサニー達に立ち向かった。しかし台詞とは裏腹にサニーに一瞬で倒されたのだった。

「意外とあっさりだったね。」
サニーがそう言った時だった。

「起爆装置を起動した。爆発すれば木っ端微塵だ。」
なんと漆黒の魔術師は爆破を始めようとしたのだ。それを聞いたサニーとルージュはすぐさま出口へと向かった。

二人がデパートを出てその場から離れると遂に爆発音がした。
ところが実際は爆発しておらず起爆装置は単に音が鳴るだけのおもちゃだったのだ。
安堵する一同、しかしその直後だった。

ドドオオオオオオオン

一同の周りで爆発が起きた。
「バーカ、本物はこっちだよ!」
漆黒の魔術師はデパートから出るや否やこう言った。

「人を騙して攻撃するなんて、本気の本気で許さないわよ!!」
怒りを爆発させたサニーはルージュと共に攻撃を仕掛けた。
そこに部下も加わり、テロ集団との戦闘になった。

「これで終わりよ!!」

サニーとルージュは一斉にマシンガンを連射した。攻撃を受けたテロリスト達は一人残らず倒されたのだった。

終わり

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